チャンピックスで禁煙を目指そうとする男性の手

「今回ばかりは絶対成功させるぞ!!」そう呟いたのは5回目の禁煙に挑む一人の男。何度やっても禁煙に失敗してきたこの男。しかし今回は成功しそうだ。何故なら彼の手にはそう、あの、「チャンピックス」が握られているから。

チャンピックスをきちんと体内で作用させるなら禁酒

禁煙治療に臨む際に禁煙補助薬として服用するチャンピックスは、脳のニコチンレセプターで作用し、少量のドーパミンを放出しながら、ニコチンがレセプターと結合するのを妨げる働きがあります。チャンピックスは3ヶ月間毎日服用を続ければ高い確率で禁煙に成功することができますが、これは適切な方法で服用し続けた上での話です。チャンピックスを服用する際には、注意しなければならない点がいくつもあり、その中の一つにアルコール類の摂取が挙げられます。
チャンピックスを服用して禁煙治療を行っている間は、禁酒をすることが強く推奨されます。内服タイプの常備薬のある人の中には、お酒と一緒にその薬を服用する人もいますが、アルコールと一緒に医薬品を服用すると、作用の増強や代謝の変化が起こることにより、医薬品の副作用が発現する可能性が高くなります。アメリカでは、チャンピックスとアルコールを併用した人の中に、酩酊作用が強くなって攻撃的な行動を示すようになった例が報告されており、規制当局からの注意喚起が行われています。チャンピックスの錠剤はお酒ではなく、水かぬるま湯を用いて身体に流しこむようにしましょう。
また、禁煙治療に臨んでいる最中に、お酒が好きな人であれば、たばこを吸わなくなったことでえられなくなった満足感や爽快感を、お酒で得ようと考えることもあるでしょうが、これも控えるべきです。たばこを吸わなくなった分、お酒を飲む機会を増やしてしまうと、それがもとで肝臓や腎臓の機能が低下したり、アルコール依存症を発症するおそれがあります。禁煙治療によりニコチン依存症から脱却することができても、別の依存症にかかってしまっては治療を受けた意味がなくなってしまうので、禁煙治療は禁酒をした上で臨むようにしましょう。